15.1. 生物学と社会 : 生命を実験室内でつくることが可能か
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チャールズ・ダーウィン Charles Darwinは『種の起源』で、新種は、既存の種に自然選択が作用した結果生じると説明した
どのようにして地球で最初の生命が誕生したのか
生物学者は、人工システムでの実験により、この質問に対する洞察を行っている
2008年に、クレイグ・ベンター Craig Venter(ヒトゲノム配列決定における重要な役割で有名)のチームは、ヒトの尿道で見つかったバクテリアの種であるMycoplasma genitaliumの全ゲノムをゼロから合成した
初期の実験で、ベンターのチームは、ある種のMycoplasmaの完全ゲノムを別種の細胞に移植できることを実証した
その結果、新しいゲノムを受容した細胞はその遺伝子を発現した
これらの2つのアプローチを組み合わせることにより、ベンターのチームは人工ゲノムをつくって、それからゲノムをもたない宿主細胞に移植し、人工ゲノムの発言のためにその細胞を本質的に「再起動」させることを目指している
この研究は2010年に成功して発表された
この一連の研究を追求するのは、自然界での生命の起源についての基本的な質問に答える手助けになるかもしれないため
さらにベンターは、たとえば有毒廃棄物を浄化するとか生物燃料を生産する能力をもつが、厳密に制御された環境以外では生存できない(制御不能になって広がらない)、完全に制御可能な人工生命体を操作して作製することを目指している
→15.2. 生命の歴史の重要な出来事